プロのカメラマンが素敵な動画を撮影する時に使う電動スライダーのMOZA Slypod Eがやってきたのでレビューしていきます。
こちらは一脚のような使い方もできて、三脚付きなので自立もできる風変わりな電動スライダーでかなり個性的なのでチェックしてみてくださいね。
MOZA Slypod Eはかなりガッチリした作りなので一眼レフやビデオカメラを設置してもびくともせずに安定していて、動力もかなり強いのでちょっと重いカメラでも難なく希望のスライドをしてくれる電動スライダーです。
ちょっと見た目は一脚のようで↓想像つきませんが、カメラ用電動スライダー(電動ドリーマシン)なんです。

MOZA Slypod Eは一脚のような棒状の上のほうが伸びたり縮んだりしてスムーズに動画撮影できるガジェットです。
カメラ用電動スライダーとは?
電動スライダーは、動画を撮影する際にカメラワークをスムーズに行うためにカメラを乗せたレールをスライドさせるのにステッピングモーターを使って精密に動くスピードを操作できる撮影機材。
MOZA Slypod Eの形は唯一の一脚型 電動スライダー
以下の左側のような電動スライダーがよくある形です。今回紹介するMOZA Slypod E(右側)は一脚型という他には無い電動スライダーになっています。
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一般的な電動スライダー 主に横にスライド | MOZA Slypod E 縦横斜めにスライドできる |
電動スライダーの弱点はモーター音
電動スライダーの弱点として、電動で動くのでどうしてもモーター音が発生してしまうので、動画で音もそのまま使いたい場合は手動のスライダーやジンバルを使うのが良いと思います。
もしくは、モーター音が静かな電動スライダーを導入するのがよさそう。今回レビューするMOZA Slypod Eも実際にモーター音をそのまま動画にしていますので、どのくらいの音が出るのか確認してくださいね。(下のほうに動画があります。)
MOZA Slypod E 電動カメラスライダーの特徴
それでは、MOZA Slypod Eはどういうものか、簡単に特徴をみていきましょう。
電動カメラスライダー 主な特徴と改良希望の点

MOZA Slypod Eの主な特徴は以下のようになっています。
- ガッチリとして重厚なので重めの一眼レフ・ビデオカメラでも設置可能
- 一脚としてもしっかり使える
- 三脚付きなので、一脚の状態で自立して手ぶら操作可能
- 縦・横のスライド撮影
- 専用ケース付き、ケースなしで持つと携帯性がさらにアップ

残念な点はスライド範囲が約30cmと少ないのが弱点。1Mくらいスライドしてくれたら完璧でした。
現在はキックスターターで支援募集中のMOZA Slypod Proもでています。こちらはカーボン製で三脚が角度調整可能でさらにしっかりしたものになっているなど、かなりアップグレードされているので6~7万円と高額になるようです。6月頃に発売される予定のようですヨ。
MOZA Slypod Eのスライダー動画は上下左右、斜めに撮影可能
一脚のように立てて上下にスライドさせて動画を撮影したり、三脚をつなげて左右や斜めに動画を撮影もできます。
三脚で左右や斜めに撮影する場合はMOZA Slypod Eのオシリの部分を手でもって好きな角度でスライドできる点も便利で、左右固定ではなく好きな角度で斜めに撮影できる点も素晴らしい。
物撮(ぶつどり)りの場合は三脚を立てて、上から下にスライドして(もしくは手前から奥に)モノに近づいていく動画も撮影できてかなり面白いです。

このMOZA Slypod Eがあればプロなみの素敵な動画が撮影できること間違いないです。自分もいくつか撮影しましたが簡単に素敵な動画が出来上がります♪
上下は一脚のようにして使えますが、左右や斜めのスライダー映像は両手でもって撮影も可能ですが、三脚があったほうがより便利に使えますね。
(ジブアームとは、遠隔操作するタイプ(カメラマンがクレーンに乗らない)のクレーンのこと。)
定格荷重 水平4Kg・垂直9Kg
カメラは横にスライドする場合は最大4Kgまで、縦にスライドする場合は最大9Kgまでのカメラを搭載可能でスライダーとして機能してくれます。
トルクとスピード
トルクは物体を回転させる力(力のモーメント)の単位で、MOZA Slypod Eは1Nm(ニュートンメートル)のトルクがあります。
MOZA Slypod E 内蔵のステッピングモーターの1Nmのトルクといってもどのくらいの力かわからなかったので、手で動きを止めようとして試してみましたがびくともしないほどの力でした。
スライダーが伸び縮するスピードは一定ではなく、スマホアプリか、本体にあるプラスとマイナスボタンを押してスピードを調節できます。
スマホアプリには、カメラワークを想定したクリエイティブビデオがあって、あらかじめスライダーのスピードなどを精密に指定できるモードがあるので、計画的に動画撮影すると本当にプロと同等の撮影が可能です。
USB Type-C充電
MOZA Slypod Eはバッテリー内蔵でUSB Type-Cポートで充電します。
USB Type-Cケーブルは付属されていましたが、USBアダプターが無いので別途用意するかパソコンなどの標準USBポートに接続して充電しても良いでしょう。
MOZA Slypod E カメラスライダー 開封
では、MOZA Slypod Eの実物をみていきましょう。
MOZA Slypod Eは専用ケースや、本体は完成度が高く重厚感がありかなり高級な作りになっています。
一眼レフやビデオカメラの重めの撮影機材もしっかり設置できる反面、ガッチリしているのでそれなりの重量があります。
箱
Amazonからやってきて化粧箱のまま配達されました。開けると↓専用ソフトケースに本体や付属品などまるごと入っています。
化粧箱のまま輸送されてきていますので、それなりに薄汚れていました。
Bluetoothを使ってスマホアプリと通信しますので、日本でも使えるようにちゃんと技適マークとPSEマークも取得してありました。
ソフトケース
ケースは防水のようなチャックに側面・底面はバリスティックナイロンでできていて頑丈なソフトケースに仕上がっています。
外で撮影する場合はこのままの状態で持っていけばスライダーの動画撮影がすぐにできます。
チャックも高級感があって、フタの部分は防水仕様のような仕上がりになっています。
ソフトケース内側は本体や部品が暴れないように凸凹の抑えもついていて持ち歩きが便利。
ただ、ケースごと持っていくとかさばるので徒歩での移動時にはリュックに直接MOZA Slypod E本体を入れて持ち歩いたほうがよさそう。
開封
非常に高級感のあるしっかりとした作りの一脚といった感じのガジェットです。
見た目はほぼ一脚で、技適シールが貼ってある先の先端付近が伸び縮する。
手で持つ根本にはゴムグリップになっていて、その先に操作する電源ボタンやスライダーを伸び縮させるプラス・マイナスボタンがある。
スマホのアプリでもスライダーを操作できますが、このプラス・マイナスボタンでも操作可能。
ソフトケースと本体・付属品を全部入れた状態で総重量は2.2Kgでした。
付属品
付属品は三脚・USBケーブル・取説(日本語あり)・クイックシュー・三脚と接続するアタッチメント・カメラ用のサイズが違うネジ2個入っていました。
三脚は合金製でガッチリしていて、MOZA Slypod E本体をしっかり自立させることができました。一脚として一眼レフを設置しても風で倒れることはなさそうです。
取説
取説は英語のみでした。操作は電源ボタンとプラス・マイナスボタンのみで難しくはなく、スマホアプリは日本語表示になっていますので問題ないでしょう。
本体の質感
MOZA Slypod E本体はアルミ合金製で黒・赤・白デザイン、MOZA Slypod Eと赤文字でペイントされています。
ゴムグリップの部分もきれいな仕上がりです。
本体の重量は実測920gと見た目よりも軽めになっています。撮影機材は重いものが多いので、1Kg切る重量でしたら軽いほうな気がします。
電源ボタン・操作ボタン・USB-Cポート
プラス・マイナスボタン
アプリを使わずにスライダーを動かす時にはこちら↓のプラスとマイナスのボタンを押して操作します。
電源ボタン
電源ボタンはシルバーでクリックによって3つの操作が可能。
この電源ボタンはなかなか気が利いていて使えます。
- 長押し:電源オン・オフ
- 2回クリック:スライダー動作中の停止
- 3回クリック:スライダーを収納(一番縮める)して電源オフ
特に撤収する時に3回クリックで自動でスライダーを収納して電源オフにしてくれるのは便利でした。
起動中は電源ボタン上のLEDバーが薄緑に点灯する。
USB Type-C 充電ポート
USB Type-Cケーブルは同梱されていますが、USBアダプターは同梱されていないので別途用意する必要があります。
三脚
かなりしっかりとMOZA Slypod Eを安定自立させる三脚です。
三脚の重量は実測196gとスマホ一台分くらいの重量で重厚です。
三脚は全開に開くか閉じることしかできないのですが、しっかりとMOZA Slypod Eを支えてくれます。
三脚の付け方は↓本体底の部分にネジが出ています。このネジがメスだったらそのまま付けられたのですが、三脚以外に他の機材を付ける都合なのか?オスだったので間にメス-メスのアタッチメントが必要なのが不便に感じる。
合金製のメス-メスのアタッチメントを装着しました。↓これで三脚を装着可能になる。
三脚を装着した図↓アタッチメントは一脚として使う時に重心を下にするために重い合金製にしたのかもしれません。
三脚も合金製で肉厚でほぼ水平に開きます。
専用クイックシュー
MOZA Slypod Eには専用のクイックシューが付いていて雲台をワンタッチで取り付け・取り外し可能。
以下のつまみを左に回転させるとクイックシューが取れるようになります。
クイックシュー取り外した時は以下のように、6角ネジでクイックシュー部分を他のパーツに変更することも可能。
MOZA Slypod E本体側はくぼみになっていてクイックシューを差し込めが装着完了。
クイックシューのネジ
ネジは一般的なカメラネジの1/4インチと、太い3/8インチの雲台に付けられるように2つ同梱されています。
クイックシューのメスに取り付けて使う。
この上に雲台を装着して一眼レフなどを設置するのが一般的な設置方法。
2つの1/4インチ・太い3/8インチネジがあるので、お使いの雲台を装着できます。
スマホ用のホルダーを付けてみました。↓これだと角度や横には使えないので、別に自由雲台が必要ですね。
三脚支え
横方向や斜めにスライダー動画を撮影する時に三脚があったほうが便利です。
三脚を装着できるように2つのネジ穴がありますので、どの三脚でも装着可能。
支え部分もアルミ合金製でかなりしっかりした作りになっていますので、ハードに使用しても壊れることは無いでしょう。
こちらにも付属のネジが活躍する場面もありそう。
三脚を付けてみました。↓これで手元のボタンでスライドさせたり手が空くので苦労せずに撮影できます。
技適
Bluetoothで電波を飛ばしてスマホと通信しますので、日本で使えるようにちゃんと技適を取得していますので安心して使えます。
それと、バッテリー内蔵なのでPSEマークも付いていて完璧です。
伸びは約30cm
スライダーがどのくらい伸びるかテストしてみると、30cmしか伸びませんでした・・・

うまく撮影すれば問題ないかもしれませんが、自分のような素人が撮影するにはちょっと物足りない伸びです。
1Mくらい伸び縮みしてくれればさらに素敵な動画が撮影できそう。
伸び切ったところで先端から計ってみると↓約315mmほど伸びるようです。
MOZA Master アプリを使って電動スライダーを操作する
アプリのMOZA Masterを使うとMOZA Slypod Eを精密に計画的に動作させることができますので使ってみましょう。
MOZA Master インストール
アプリは以下からダウンロード・インストールしましょう。
MOZA Masterを起動すると、MOZA機器を選択する画面になります。MOZAは電動スライダーのMOZA Slypod E以外にもジンバルやプロ用のカメラ機材も販売しています。
MOZA Slypod EをAirCrossなどの一眼レフ用のジンバルと組み合わせるとさらにスゴイ映像が撮れること間違いないですね。
ジンバルと組み合わせると更にパワーアップ
MOZA Slypod Eを選ぶと以下のような画面になります。
バッテリー残量と、MOZA Slypod Eを操作するリモートとクリエイティブビデオが表示されます。
設定は電源状態のLEDの色を変えられるインジケーターやデバイス情報・キャリブレーション(自動で行われます)があり特にいじるところは無いです。
リンケージ制御はジンバルのAirCrossも一緒にリンクさせてズームや横回転など、さらに計画的に映像を撮影する時に使います。
静音モードはモーターの動きを遅くして少しモーター音が小さくなります。低速なので音は静かになりますが、音は出ますのであまり意味がないかもしれません。
MOZA Slypod E単体で使うのはリモートかクリエイティブビデオになります。
リモート
こちらはスライダーを伸ばしたり縮めたり、スピードを設定したりするモードです。
計画的な撮影でない場合は通常はリモートで操作すればすぐにスライダー映像が撮影可能。
- 通常モード:上向き(伸ばす)範囲を棒の部分をタップして決めることができる
- 通常モード:下向き(縮める)場合も同様にタップで決められる。 スピードは変更可能だが、一定のスピードになる。
- 変速モードはゆっくりから徐々に加速していって、最大加速になったら徐々にゆっくりのスピードになる。
- 加速モードは最初に最大スピードを決めると徐々に加速していく
クリエイティブビデオ
クリエイティブビデオはリモートとは違って、さらに細かい指定ができますが、まだ使いこなせていませんので詳しく説明できません。
- スタート・エンドの伸びを決める
- カウントダウン後に撮影開始
設定後にセグメンテーションで確定を押して、「開始」ボタンを押すとカウントダウン後にスライダーが開始されます。
使いこなせるようになったらかなり素敵な動画が取れそうです。
電動スライダーMOZA Slypod Eで動画を撮ってみる
実際にスライダーを使って横移動の動画をスマホで撮影してみました。
フォーカス固定してなかったので、動くとピントがずれてしまってちょっと見にくいく素人感まるだし動画です。・・・ご了承くださいm(_ _)m
最近は植物(アガベ・パキポディウム)の実生(種から育てる)にハマっているのでその動画を撮影してみました。
動作音もそのまま録音されていますので、どのくらいの音が出るのかもご確認ください。
MOZA Slypod E カメラスライダー 使ってみた感想・まとめ
素人でも素敵なスライダー動画が簡単に撮れて映像撮影がとっても楽しい電動スライダーのMOZA Slypod E。
クーポン適用で26千円台で買えるので電動スライダーとしは他のスライダーよりもかなり安く買えます。
他の電動スライダーと違って一脚タイプで持ち運びも苦にならなく、さっと設置してすぐに撮影開始できる点も便利。別に三脚があれば完璧に素敵な映像が撮れること間違いなし。
スマホアプリで遠隔操作可能でクリエイティブビデオモードで映画を撮影するようなシーンごとのスライダー映像を撮影することが可能で、MOZAのAirCrossなどのジンバルと一緒に撮影するとフォーカスフォローもできて完全にプロの映像を撮影できる。
素敵な映像を撮りたい方は、電動スライダーが一台あるとかなり便利に手軽に素晴らしい動画が撮影できます。
※この商品はサンプル提供していただいてレビューしています。
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