Linux端末のMecha Cometが発表されました。スマホのような小さいハンドヘルドコンピューターが登場します。
40Pinのポゴピンでキーボードやゲームパッド・GPIOと交換できるのも楽しそうで、なによりもラズパイのHATとの互換性があるというのが最大のニュース!これで簡単にできることが広がる。
まぁ、AndroidももともとはLinuxカーネルをベースにしたもので、iOSもBSD系のUNIXをベースにしたものだから、今出回っているスマホやタブレットは全部UNIXを元にしたと言っても良いのですが、Mecha Cometはカスタムできてroot権限があるのでひと味違うんです。
AndroidとMecha Cometの違い(不自由か自由か)
Android OSとMecha Cometは、どちらもコンピュータシステムを動かすためのOS(オペレーティングシステム)はLinuxですが、その性質や用途、対象ユーザーなどが大きく異なります。
Android OS
- スマートフォンやタブレットを中心に、幅広いモバイルデバイスに搭載されているOSです。
- Googleが開発しており、世界で最もシェアの高いモバイルOSの一つです。
- アプリの数が圧倒的に多く、多様な機能やサービスを利用できます。
- タッチ操作に最適化されており、直感的な操作が可能です。
- 様々なメーカーがAndroid OSを搭載した端末を製造しており、選択肢が豊富です。
Mecha Comet
- Linuxをベースにした、カスタマイズ性の高い小型コンピュータです。
- まだ開発中の製品であり、Kickstarterで資金調達を行っています。
- モジュール式の設計で、キーボードやゲームパッドなど、様々なパーツを交換して機能を拡張できます。
- 開発者向けに、OSを自由にカスタマイズできる環境が提供されています。
- Android OSのように、大衆向けの製品ではなく、より ハードウェアやソフトウェアに興味のあるユーザー を対象としています。
両者の主な違い
特徴 | Android OS | Mecha Comet |
---|---|---|
ターゲット | スマートフォン、タブレットなどのモバイルデバイス | 小型コンピュータ、開発者 |
開発元 | Mecha Systems | |
ベースとなるOS | Linuxカーネル | Linux |
カスタマイズ性 | メーカーによるカスタマイズはあるが、基本的には共通のOS | ユーザーが自由にカスタマイズ可能 |
アプリ | Google Playストアなど、豊富なアプリストアが存在 | 開発者が自分で開発するか、コミュニティで共有されたアプリを利用 |
用途 | コミュニケーション、エンターテイメント、情報収集など | プログラミング、電子工作、IoTなど |
まとめ
Android OSは、一般ユーザーが手軽に利用できるスマートフォン向けのOSであるのに対し、Mecha Cometは、よりハードウェアやソフトウェアに興味のあるユーザーが、自分好みのコンピュータを構築するためのプラットフォームです。
なによりもroot権限があるので、Androidのように縛られた環境ではなく、自由に使うことができるのが良いところだと思います。(リスクもあるけどね。)
Mecha Comet 仕様
まだ販売されているわけではなく、Kickstarterで159ドルスタートのようです。
基本情報
- 名称: Mecha Comet
- 発売予定: 2025年初頭にKickstarterでのクラウドファンディングを予定しています。
- 価格: 早期支援者向けの価格は約159ドルからスタートする見込みです。
主な特徴
- モジュラー設計: Mecha Cometは、さまざまなスワップ可能な拡張モジュール(ゲームパッド、キーボード、GPIOブレイクアウトボードなど)を使用できる磁気インターフェースを備えています。これにより、ユーザーは自分のニーズに合わせてデバイスをカスタマイズできます。
- Raspberry Pi HAT互換性: Raspberry Pi HATを接続できるため、GPS、センサー、セルラー接続などの多様なアドオンを利用可能です。
- オープンソースソフトウェア: DebianベースのMechanix OSを搭載しており、60,000以上のDebianソフトウェアパッケージにアクセスできます。これにより、ユーザーは多様なツールやアプリケーションを利用できます。
技術仕様
- プロセッサ: 1.8 GHzクアッドコアARM Cortex-A53
- RAM: 4GB LPDDR4
- ストレージ: 32GB eMMC(M.2スロットによる拡張可能)
- ディスプレイ: 3.4インチ、480 x 480ピクセルのIPSタッチスクリーン
- カメラ: 5MPリアカメラ
- 接続性: Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0、ギガビットイーサネット、USB 2.0ポート×2
- バッテリー: 3000mAh、最大輝度で4〜5時間の稼働が可能。
用途
Mecha Cometは、以下のような多様な用途に利用可能です:
- DIY Linuxフォン: LTEモデムを追加することで、Linuxフォンとして機能します。
- ロボティクス: ロボットの制御ユニットとして使用できます。
- AIデバイス: M.2スロットを利用してAIアクセラレーターを統合し、エッジAIアプリケーションを実現します。
- ペンテストツール: ポータブルなLinux環境を活かしてセキュリティ評価に利用できます。
- ドローン制御: ドローンの発射台やリモートコントロールシステムを構築できます。
持続可能性とオープン性
Mecha Cometは、修理可能性や標準コネクタの使用を強調しており、持続可能性に配慮した設計がされています。オープンソースソフトウェアにより、ユーザーはデバイスのカスタマイズや修理を行いやすくなっています。
仕様の詳細は:https://mecha.so/comet を御覧ください。
Mecha Cometは、そのモジュラー設計と多様な機能により、ハンドヘルドコンピューティングの新たな可能性を提供するデバイスとして注目されています。
2万円前後なので、モジュラーが3つついていればほしいです。
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