海外通販BanggoodからBliTZWolfの6ポートでQC3.0(Quick Charge)とUSB PD2ポートが使える合計75W出力のUSB PD充電器がやってきたのでレビューします。
こちらは最新の充電器GaN(窒素ガリウム)充電器ではなく、一般的なUSB PD充電器になります。
GaN充電器はコンパクトで良いのですが、まだまだ値段が高めでテレワークなどの自宅で使う場合は安価でUSBポートが多いUSB PD充電器のほうがたくさんの機器を充電できて使い勝手が良いですね。
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USB PD出力のUSB Type-Cが2ポート、QC3.0対応のUSB Type-A(標準USB)が2ポート、普通の標準USBが2ポートの合計6ポートになります。
注意点として、USB Type-Cの2つのポート、QC3.0の2つの標準USBポートの2ポート目を抜き差しすると、1ポート目の電源がリセットされて一瞬電源が落ちますので注意が必要です。
この電源が一瞬リセットされる現象は高出力のUSB PD充電器にはつきもので、複数ポートのあるGaN充電器も同様に電源がリセットされます。
複数ポートを使うと最高出力が変更されるのが理由になりますので、もともと小さな出力のUSB充電器には起こらない現象。
大出力のUSB PD充電器にはつきものなので、ラズパイやLinuxなどバッテリー内蔵ではないサーバー用途に使用する場合には他のポートの抜き差し時に電源が落ちますのでご注意ください。
自分もラズパイにこのUSB PD充電器を使用していますが、同じポートのプラグを抜く時に電源が落ちて、刺すとまた落ちます・・・
出力が大きい分、便利ですが、不便な側面もありますね。
USB充電規格で覚えておきたいUSB PDとQC
ここで、USB PDとQuick Chargeについて簡単に説明しておきます。
USB PD(Power Delivery)
USB PDは最大100Wの電力供給を可能にする仕様で、ノートパソコンの充電や、スマホ・タブレットの急速充電にも使われています。
USB PD2.0以上は最大100W出力なのですが、USB PD充電器 BlitzWolf BW-S16のUSB Type-CのUSB PDポートは最大出力65Wなので、古い仕様なのか、BliTZWolf独自仕様なのかもしれません。
現在のUSB PDのバージョンは3.0になっています。詳しいUSB PDの説明はGaN充電器のページをご覧ください。
USB PD | コネクタ | パワールール | FRS | PPS | 最大電力 |
---|---|---|---|---|---|
PD3.0 | USB Type-C | ○ | ○ | ○ | 100W |
このUSB PD充電器にはFRSやPPSは無いようです。
QC(Quick Charge)3.0
QualcommのSoc(System on a Chip=CPU・メモリ・GPUなどを1個の半導体に実装したチップ)を採用しているスマートフォンやタブレットの急速充電規格です。
Quick Chargeは1・2・3・4・4+・5までのバージョンがあり、USB PD充電器 BlitzWolf BW-S16で対応しているのはQuick Charge3.0までのバージョン、最大で18W出力になります。
技術 | 電圧 | 電流 | 最大出力 |
---|---|---|---|
Quick Charge 3.0 | 3.6V-20V | 2.6A、4.6A | 18W |
最近ではSocにスナップドラゴン(Snapdragon)=スナドラ搭載のスマホが多いですね。
最近のハイスペックスマホはスナドラ888搭載でQuick Chargeのバージョン4+か5搭載なので、このUSB PD充電器ではQC3.0で18W出力しか出ないので急速充電するにはちょっと力不足かもしれません。
中華スマホのXiaomiやVivoの躍進とまらず(HuaweiはPlayストアがなくなって失速中、Iot機器に力を入れるようです)、ハイスペックなので価格は10万前後になっていますね。
USB PD充電器 BlitzWolf BW-S16 レビュー
USB PD充電器 BlitzWolf BW-S16 スペック
BlitzWolfのUSB PD充電器は6ポートあって最大合計75W出力してくれます。
うまく接続すればパソコン・スマホ・タブレットを同時に急速充電できそうですね。
使用するUSBポートの組み合わせ次第では急速充電できない時もありそうです。特にパソコンの場合は45W以下か、65W以下かによって使えるUSBポートが違ってきそう。
100W近くの出力が必要なパソコンの場合は急速充電は無理っぽいですね。
入力 | AC100-240V 50/60Hz 1.7A max |
---|---|
USB-C1&C2 | DC5V⎓3A/9V⎓3A/12V⎓3A/15V⎓3A/20V⎓3.25A,65W max |
USB-A1&A2 | DC5V⎓3A/9V⎓2A/12V⎓1.5A,18W max |
USB-A3&A4 | DC5V⎓2A |
USB-C1/C2+USB-A3/A4 Output | 65W+10W(75W MAX) |
USB-C1+USB C2+USB-A3/A4 Output | 45W+18W+10W(73W MAX) |
USB-C1/C2+USB A1/A2+USB-A3/A4 Output | 45W+18W+10W(73W MAX) |
USB-C1/C2+USB A1/A2+USB-A3/A4 Output | 45W+15W+10W(70W MAX) |
USB-C1+USB C2+USB-A1/A2+USB-A3/A4 Output | 30W+18W+18W+10W (76W MAX) |
USB-C1+USB C2+USB-A1/A2+USB-A3/A4 Output | 30W+18W+15W+10W (73W MAX) |
Total | 75W max |
Fast Charging Protocols | PD3.0/QC2.0/QC3.0/BC1.2 DCP/ Apple 2.4A/AFC/FCP |
Plug Type | EU Plug, UK Plug, AU Plug, US Plug |
Safe Protection | Short circuit protection, over-current protection, over-voltage protection, over temperature protection, under voltage protection, etc.; pcv0 fire-proof and high temperature resistant shell material |
Size | 96.6*70*28.5mm |
先程も説明したとおり、USBプラグを抜き差しすると電力の出力が変わりますので一瞬電源が落ちます。ご注意ください。
箱・付属品
箱はいつものBliTZWolfの緑ラインのもの。
本体・付属品など
付属品はUSB PD充電器のスマホスタンドにもなるスタンド、1Mほどのメガネケーブル、取説になります。
USB Type-C 2・QC3.0対応USB-A 2・USB-A 2 合計6ポート
それぞれのポートはかなり固く、最初はすごく抜き差ししずらいです。
USB PD充電器本体は大きめなので持ち歩けないことはないのですが、やはり自宅に据え置きしてスマホやタブレットを立てながら充電したりするのに向いてます。
取説
取説は大したことは書いてなかったのですが、日本語もありましたので載せておきます。
USB PD充電器 BlitzWolf BW-S16の使い道
最近の電子機器はほとんどがUSBポートになってきたので、USB PD充電器があると便利ですね。
スマホ・ノートパソコン・タブレットの充電以外にいくつか使い方を考えてみました。
USB ハンダゴテに使う
USB PDアダプターで使えるUSBハンダゴテのMINI TS80(18W出力)・TS80P(30W出力)の2機種をUSB PD充電器BlitzWolf BW-S16で使ってみます。
本来はスマホを置くスタンドですが↓ちょうどハンダゴテを置くスタンドにもなりました。
実際にはMINI TS80Pのほうは手に持つ部分の先のほうがすり鉢状になっているので、直にデスクに置いてもハンダゴテ部分はデスクに触れない構造なので、スタンドはいらないかもしれません。
ポータブルバッテリーの充電に使う
ポータブルバッテリーはACアダプターやシガーソケットで充電するタイプで、USB PDで充電できればかなり便利なのですが、Homdox 222WhポータブルバッテリーはUSB Type-C充電ありますが18W充電でACアダプターの30W(15V2A)充電とは速度が違い、主流はACアダプターで充電するタイプが多いようです。
ACアダプターはかさばって熱を持って熱くなるのがちょっと気に入らないので、USB PD充電器を電源として充電できないかやってみました。
自分の持っているポータブルバッテリー(suaoki ポータブル電源 S270 40540mAh/150Whと、以前レビューしたHomdox 222Whポータブルバッテリー)のDCプラグは外側が3.5mm・内側が1.3mmほどになっているプラグでした。
USB PD出力可能なUSB Type-C→DCプラグに変換してくれるUSB PDエミュレーター内蔵の変換アダプタ↓を買ってテストしてみます。
SUAOKI S270でUSB PD充電器→DCプラグに充電
SUAOKIの一番小さいタイプのポータブルバッテリーにUSB PDポートから充電してみました。
15V2Aで充電すると思いますので、ACアダプターと同じような速度で充電できると思いますが、どうなんでしょう?まだわかりません。
Homdox 222WhポータブルバッテリーでUSB PD充電器→DCプラグに充電
こちらの↓Homdox 222Whポータブルバッテリーのほうは、USB Type-Cからも充電可能です。
USB PDアダプターや、このBlitzWolf BW-S16のUSB PDポートで充電できましたが、ケーブルに注意が必要で、USB PDアダプターに付属のケーブルでは充電できない場合がありました。
なので、USB Type-C→DCプラグ変換アダプターを介してテストしてみたらちゃんと充電できました。(充電速度は不明ですが、多分30W出力でてるのではないでしょうか?)
USB Type-C→DCプラグ変換アダプターはDCプラグで充電する機器をUSB PDで充電できますが、熱がでたり耐久性が悪かったりして多少危険がありますので自己責任で使いましょう。
数日試したところ、ACアダプターよりもUSB PD充電器のほうが発熱が少なく安全なのかな?といったところ。変換アダプターのほうは全く発熱していませんでした。
GaN充電器・USB PD充電器によってはポートが壊れる場合がありました!(2ポートのGaN充電器CHOETECH PD6008が1ポート壊れて1ポートしか使えなくなる。)変換アダプターを使う場合は自己責任で使用するようにしてください。
できれば使わないことをオススメします。
USB PD充電器 BlitzWolf BW-S16 ラズパイの電源にする
USB PD充電器の使い道として結局Raspberry Pi(ラズパイ)の電源として使うことにしました。けどUSB Type-CポートやQC3.0用USBポートを抜き差しすると電源が落ちるので、常時電源が入っている機器を接続しっぱなしにする必要があります。
3Dプリンターでテレワークの背景に固定するスタンドを作って設置しました。
今は1ポート余って使い道がないので、最後のUSBポートを刺す時にラズパイの電源が落ちる・・・
USB PD充電器 BlitzWolf BW-S16 使ってみた感想
BlitzWolf BW-S16長く使えるかも
6ポート中5ポートを使って数日使っていますが、熱はほんのり暖かくなる程度で安定した出力のUSB PD充電器で筐体もしっかりしていますので、長く使えそうな気がします。
GaN充電器で6ポート以上のものが出るまでコレを使ってみます。
USB PD充電器の問題点
すべての複数ポートがあるUSB PD充電器に共通する問題だと思いますが、USB Type-CやQC3.0用USBなど、同じ系列のUSBポートのプラグを抜き差しすると、一瞬電源が落ちてリセットされるので注意が必要。
この一瞬電源が落ちる現象は、新たにガジェットのUSB電源を刺したり抜いたりした時に、USB PD充電器側が各USBポートの電力の最大出力を変更しなおすので仕方のないことです。
LINUXサーバーやラズパイなど常時電源を入れておくガジェットで使う場合には、他のUSBポートのUSBプラグの抜き差しに注意しましょう。
USB PD搭載の充電器、スマホ・タブレット・パソコンやモニター・モバイルバッテリーの充電などに一家に一台いかがでしょうか?
こちらのUSB PD充電器 BlitzWolf BW-S16は2021/4現在5千円弱でBanggoodで買えます。
※この商品はサンプル提供していただいてレビューしています。
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