3Dプリンターのヘッド部分エクストルーダーのメタルなプロバージョンCreality Sprite Extruder ProがBanggoodからやってきたので、ノーマルエクストルーダーとプロエクストルーダーの違いを検証していきます。
家庭用FDM(熱溶解積層方式)3Dプリンターでは、あまり完成度が高いモデルは作れないのですが、Creality Sprite Extruder Proに替えたらどのくらい完成度が高くなるのかかなり楽しみ。
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Creality 3D SpriteExtruder-Pro(オールメタル)
検証結果は糸引きやゴミの付着は減ったものの、劇的な完成度向上とはいかず若干精度が高くなった程度でとどまりました。
ただ、Creality 3D Ender 3 S1以外の3Dプリンターで換装すると有効なのかもしれません。
Creality 3D Sprite Extruder Pro (All Metal) レビュー
Creality 3D Sprite Extruder Pro 化粧箱
箱は側面が水色でおしゃれです。
ノーマルのエクストルーダーをこの箱にしまっておくのに傷がない箱が良かったのですが、やはり海外から来たのでところどころ傷があるのが残念。
Crealityのふざけたスーパーマン風のキャラクターもかわいい。
中身はCreality 3D Ender3 S1についているエクストルーダーとほぼ一緒で正面の押出機の部分のみメタルになっている。
外観
一通り見てみましたがノーマルとほぼ一緒ですね。
押出機以外の違いはわからなかった。
CRI-2161V10とオートレベリングが無い
Sprite Extruder Proは↓こちらの基盤CRI-2161V10が付属されていないのと、CRTouchオートレベリングが無いので付け替えないといけないのが面倒、CRI-2161V10は別途販売もしていないようですね。
付け替えるのが面倒だなぁ・・・
押出機のメタル部分以外はほぼ一緒
ノーマルとプロを比べてみましょう。
CRI-2161V10+オートレベリングを取り外して比べてみても↓ほぼ一緒です。
外観がほぼ一緒なので、あとはメタルの押出機が変わっただけで、どのくらいプリント精度があがるのか検証してみます。
CRI-2161V10とオートレベリングを換装する
Creality 3D Ender 3 S1についているCRI-2161V10の基盤とオートレベリングなどの周辺パーツを取り外しました。
取り外しは簡単ですが、コレが別途あったほうが換装するのにビス4本だけで済んだからもっと便利だったのですが。
押出機メタルとプラ
違いは押出機の上部分のメタルとプラスチックのみです。
ビスを外して中を見てみようとしましたが、↓正面のビス4本だけだと取れなくて、使う前から壊してしまったら検証できないので分解はやめました。
中は押出機の歯車・バネ・ノブも全てメタルで、上部に出ている歯車のみプラスチックになっています。
Ender 3 S1以外のCrealityのいくつかの3Dプリンターにも使えるようで、ある程度汎用性があるエクストルーダーになっています。
ホットエンド
分解できなかったので実物はお見せできませんが、ホットエンドのヒーティングブロックとスラストと呼ばれるフィラメントの通る部分がチタンになっています。
ビスの長さが違う
押出機の右下のビスはそのまま使えずEnder 3 S1についていた長いビスを使います。
CRI-2161V10 換装完了
ワンタッチとは行かないまでも配線を付け替えてビスを2・3本付け替えると換装完了。
Creality 3D Ender 3 S1に取り付けて、どちらのエクストルーダーが精度高いか検証していきます。
Creality Sprite Extruder Proで印刷精度検証
Creality 3D Ender 3 S1でノーマル・プロの2つのエクストルーダーでテストプリントしてみました。
プリントしたのは定番の「Test your 3D printer!」の3Dデータ、文字や傾斜・中抜きなどの精度を検証する構造がたくさんあるのでテストするのに最適。
CURAの設定はSuperQuality(0.12mm)でサポート・ビルドプレート密着性ともになし、スピードは50mm/s、あとはデフォルトで印刷しました。
ぱっと見は左のノーマルエクストルーダーのほうが糸引きとゴミがひどい。
糸引き
近づいてみてみるとノーマルのほうが糸引きが酷くて粒状のゴミがところどころに付いていて精度が低い。
右側のプロは糸のような糸引きはあるものの完成度はノーマルよりは高い。
数字
数字はどちらも潰れ気味ですが、右側のプロのほうがまだましかなぁ、といったところ。
今のところ家庭用のFDM(熱溶解積層方式)3Dプリンターでは数字2文字で3.6mmくらいのプリントは精度良くプリントできないようです。
裏面
裏面はプロ(右)のほうはレベルをキツめに設定したので、1層目が潰れていてあまり比較にならないようです。
ノーマル(左)は0.1mmほどの紙一重でレベルをゆるく設定してしまい、1層目がくっきりしています。
中空
ノーマル(左)のほうが中空の部分に糸引きやゴミがたくさんできてしまって後処理が面倒になりそう。
右のプロの仕上がりはちょっとした糸引きだけでほぼそのまま後処理せずに使えていいですね。
傾斜
こちらはあまり違いが無いようでした。
検証結果
糸引きや多少の精度の違いはあるものの、それほど劇的な違いは感じられなかったのが率直な感想。
自分はそれほど精度が高い造形物をプリントしないので、あまり違いは感じませんでしたが、精度を要求する造形物を作る方にはSprite Extruder Proは必須かもしれません。
ノーマルのエクストルーダーは糸引きや余計なゴミがこびりつくので、後処理が面倒になってくる。後処理が必要な造形物を作る場合はやはりCreality Sprite Extruder Proのほうが便利です。
Creality 3D Ender 3 S1ではない、旧バージョンのEnderなどをお持ちの場合はCreality Sprite Extruder Proにアップグレードするとより精密にプリントできる環境が整いますね。
3Dプリンター ノズルつまりの原因
ステンレス棒の奥のプラの筒にフィラメントが詰まっていると押しても溶けて出てこない。
なので、プラの筒を取って詰まっているフィラメントを抜き取る。
替えノズル買う時のメモ
- ノズル全体:13mm
- M6:全体4.5mm、ネジ部分 約3.5mm
- 6角部分:約4.5mm
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