DIYや個人的な物作りでは必須と言えそうなレーザー距離計を紹介します。
以前もレーザー距離計を紹介しましたが、最近の中華レーザー距離計はよりコンパクトにスタイリッシュに生まれ変わっていますので、DIY・自作・引っ越し・新築などで使用する機会がある方はぜひレーザー距離計をチェックしてみてください。
今回は建築現場で測量などで使うしっかりと計測するタイプのトゥルーパルスなどの高精度レーザー距離計ではなく、ライトユーザー向けの安価でコンパクトなレーザー距離計をレビューしていきます。
ただ、ライトユーザーとはいうものの精度は2mm~3mmとDIYでは問題ないレベルなので一般向けには問題無く使えます。(シンワ・マキタ・ボッシュ・ライカのレーザー距離計も誤差2~3mmなので中華レーザー距離計も同等と言えます。)
今回レビューするのは中華なレーザー距離計単体機能3種とメジャー(巻き尺)にレーザー距離計がついたもの、ローラーを回して距離を計測するものを紹介していきます。
距離計はすべて海外通販Banggoodからやってきていて中国製のどれも10~30ドルほどで買える安価なレーザー距離計です。
レーザー距離計とは?
レーザー距離計とは、対象物にレーザーを照射して対象物の距離を測るガジェットで、角度も計測できるものだと斜距離で建物などの高さも計算で計測できます。
レーザー距離計の主な用途
主な用途としては、やはり↓建築現場やDIY・モノ作りの現場で役に立ちそうです。
引っ越しをよくする自分の場合だと、物件探しの時に部屋の長さや面積を計測したりする時に役立ちます。
家具を置く場所を考える時や、コンパクトなレーザー距離計の場合は狭い窓やクローゼットの幅を測るときにもメジャーで測るよりも楽そう。
あとは、キャンプの時にテントが張れるか距離を計測する時にもかなり役立ちそうです。(キャンプ地によっては木や岩が邪魔でテント張れない場合が多いんですよねぇ)
ゴルフ用のレーザー距離計の代わりとして使えないか試しましたが、最大80M以内の場所しか計測できず、望遠鏡が無いとポインターが定まらず、さらに明るく旗にポインターが当たったかを見極めるのが難しく距離を測定するのには向いていませんでした。
レーザー距離計でできる測定
レーザーを照射して計測できるのは距離だけではなく、モード切り替えで計算によって高さや体積・面積も表示してくれます。
以下のようなことができます。(レーザー距離計によってはできないものもあります。)
- 距離測定:水平の距離・高さの距離を測定
- 高さ測定:建物など遠くの高さはピタゴラスの定理で2点の距離から計算できる
- 面積測定:縦・横の長さを測って計算
- 体積測定:縦・横・高さを測って計算
単純な距離を計測することがメインだと思いますが、加えて面積や体積も測定できるのが便利ですね。
実際の計測方法は以下のようになります。
距離測定
壁の長さや建物までの距離を測る時に単純にレーザーを照射すれば計測可能。
面積測定
壁や床の縦横を測ると面積を求めることができます。
体積測定
縦・横・高さの3つの距離を計測して体積を求めることができます。
ピタゴラス測定(離れた場所の高さを求める)
建物の高さなど、計測しにくい距離を測る時に役立ちます。
並行の距離(b)と求めたい高さまでの距離(c)の距離を測れば高さ(a)がわかります。
ヘロン三角形
2つのピタゴラス三角形の組み合わせをヘロン三角形というようで、ヘロン三角形も計算できる機種が多いです。
レーザーの照射・受信
レーザーは以下のようにレーザー照射(Laser Emission)とレーザー受信(Laser receiving)に分かれています。
レーザー照射で赤い光を出して、それをレンズで受信して計測します。
レーザー距離計は、ピンポイントで距離を計測することができるので、障害物の多い場所の先を計測したい時に役立ちます。
ただ、鏡や水面などの液体など光を反射する物体までの距離を計測したい時にはレーザー距離計は正確な距離を計測できない場合が多い。
そういう場合は超音波距離計を使用したほうが正確な距離を計測できそう。
FDA(CDHR)レーザークラス 規制
レーザー距離計はレーザーを照射するので、目に対する危険性のレベルを規制するレーザークラスがあります。
日本の規制も同等のようですが、今回は中華レーザー距離計のお話なので、米国FDA(食品医薬品局)CDRH(Center for Devices and Radiological Health)のレーザー製品の規定であるレーザークラスを簡単にみていきましょう。
レーザークラスはクラスが高いほどレーザーが強力になり、使い方を誤ると目の障害などの怪我をする可能性が高くなります。
IEC 60825-1(International Electrotechnical Commission=国際電気標準)はFDA(CDHR)と同等です。
FDA(CDHR) | IEC 60825-1 | レーザー製品の危険性 | 製品例 |
---|---|---|---|
I | 1, 1M | 無害と見なされます。拡大鏡、双眼鏡、望遠鏡などの光学補助器具で見ると、危険性が高まります。 | レーザープリンター CDプレーヤー DVDプレーヤー |
IIa, II | 2, 2M | 長期間直接見たときに危険が増します。光学補助具で見ると危険が増します。 | バーコードスキャナー |
IIIa | 3R | 電力とビーム面積によっては、直接見た場合、肉眼でビームを直接見つめた場合は一時的に危険な場合があります。光学補助器具で見ると、怪我のリスクが高まります。 | レーザーポインター |
IIIb | 3B | 直接ビームによる即時の皮膚の危険、および直接見た場合の即時の目の危険。 | レーザーライトショープロジェクター 産業用レーザー 研究用レーザー |
IV | 4 | 直接または反射ビームへの暴露による即時の皮膚の危険および眼の危険。火災の危険もあります。 | レーザーライトショープロジェクター 産業用レーザー 研究用レーザー 眼科手術または皮膚治療用の医療機器レーザー |
レーザー距離計は主にFDA(CDHR) Class IIの製品が多いようで、あまり目に影響はなさそうですが長時間レーザー光を見ると障害になりそうなので注意が必要です。
今回レビューするレーザー照射器(レンズの上の丸い部分)はほぼ同じ大きさの照射器でした。
対してレーザー受信するレンズは80M(左から2番目)と40M(右2つ)・30M(左)のレンズの大きさが違います。
進化したレーザー距離計
機能的には以前のレーザー距離計とほぼ変わりありませんが、ものによっては筐体が3分の1ほどにコンパクトになってポケットに入れても全く気にならないレベルのサイズになりました。
他にはレーザー距離計単体だけではなくメジャー(巻き尺・コンベックス)と合体したものや、非レーザーのローラーを回転させて長さを計測するタイプのものもあります。
過去レビューのレーザー距離計
数年前までのレーザー距離計は筐体がおもちゃっぽく、殻割りしてみると中身がスカスカだった。(次ページでレビューしてます。)
進化したレーザー距離計はかなりコンパクトになっているので以前からレーザー距離計を持っている方でしたら小さくなったものを見るとビックリするレベル。
進化前
現在でもプラの大きめな筐体のレーザー距離計が販売されていますが、工事現場では頑丈さは大差ないと思いますが、現場で使うには大きい筐体のほうが良いのかもしれません。
- 大きい筐体:約120x56x26mmほど
- デザイン:おもちゃっぽいプラスチック筐体
- 電池式:単3・単4(2本)
日本で売っているボッシュやマキタなどのレーザー距離計は今も電池式で大きい筐体のタイプが多いようです。
進化後
進化と言っても性能的にはあまり変わりありませんが、同等の性能でコンパクトでスタイリッシュになった点が進化しました。
- 超コンパクト筐体:約87x22x11mm(Xiaomi LS-1s)
- デザイン:アルミや硬質プラでシンプルなデザイン
- USB充電式:バッテリー内蔵 MicroUSB・USB Type-C
コンパクト・スタイリッシュで物欲を刺激する
DIYや道具入れにきれいに入れておくにはコンパクトでスタイリッシュなガジェットのほうが、所有する喜びがありますよねぇ、
使わない時は↑お気に入りのガジェットと一緒に収納しておくのも面白いですね♪
MUSTOOL 80M計測 多機能レーザー距離計
最初にMUSTOOL 80Mレーザー距離計を紹介します。
結論を言いますとこちらのMUSTOOL 80mレーザー距離計が多機能で80Mまで計測できるので一番おすすめです。ただし、厚みがあるので80Mまで計測は必要ない場合はもっとコンパクトなレーザー距離計を選びましょう。
コンパクトでいったらXiaomiのレーザー距離計のほうが親子ほど違う超コンパクトなのですが、ボタンが1個で操作しにくい。
対してMUSTOOLは十字ボタンになっていて操作しやすくリアルタイム角度可能で、面積や体積も計測可能なのが便利です。
使う用途によっては80Mの距離まで計測できるためにレンズが大きめで筐体が分厚いのがネックかもしれません。
ディスプレイにBluetoothのアイコンがあったので、スマホアプリなどでBluetooth通信可能かな?と思いましたが?できないようです・・・
MUSTOOL 80m 仕様
計測距離 | 0.05~80M |
---|---|
角度 | 0~90度 |
ディスプレイ・バックライト | LCD・バックライト白LED |
レーザークラス | Class II |
レーザー波長 | 635nm |
レーザー出力 | <1mW |
防水・防塵 | IP54 |
電源 | バッテリー・MicroUSB充電 |
サイズ | 100x30x17mm |
重量 | 50g |
80Mまで計測可能なコンパクトスタイリッシュ高性能レーザー距離計
耐久性とコンパクト設計:IP54防水レベルと防塵機能により多少の水濡れホコリから保護します。アルミ合金ボディのポケットサイズのレーザー距離計は、よりハイエンドでコンパクトなので収納しやすい。
高精度:レーザー精密技術により、最大±2mmの測定精度、80Mまでの測定距離。 M(メートル)・in(インチ)・ft(フィート)間で切り替え可能。
複数の測定機能:面積、距離、長さ、体積、連続測定、ピタゴラス法-3点。
バッテリー低下のアラート・電力を節約するために無操作で150秒後に自動シャットダウン
20グループのデータメモリ。データを手動で削除可能。(左長押しでメモリにアクセス)
簡単な操作:手動測定と比較して、レーザー測定は測定誤差を大幅に減らします。電子角度センサーが付属しており、より正確で直感的なデータを提供。
LCDバックライトとミュート設定:大きなバックライト画面により、暗い場所での視認性が向上します。ミュート設定では、自由に測定ビープ音をオンまたはオフにすることができ、静かな場所での使用に適しています。
電子角度センサー:リアルタイム角度表示、距離計の角度が変化すると、角度変化をリアルタイムで画面に表示できます。範囲:0°-90°
ビープ音のオン・オフ設定
測定のたびにピッピッと音がしてちょっとうるさい、なのでビープ音をオフにする設定をします。
ビープオフがちょっとコツがいりまして、日本語の取説には書いてありませんでした・・・。
電源オフの状態でONキーを長押しで「boot」?「boob」の表示が出たら、ONキーを離して再度クリックするとCRL0の表示、
再度ONをクリックするとBP.on(ビープ音オン)の表示で、さらにONをクリックしてBP.offにしたらOFFボタンを押す。
これでビープ音が出なくなりました。
他の中華レーザー距離計も同様にONキー長押しで設定画面に入るようです。消音できなくて困っている方はお試しください。
取説
日本語の取説がついていたのでスキャンしておきました。
日本語には書いてなかったSound Settingが英語の取説にありましたのでこちらも載せておきます。
Xiaomi 超コンパクト レーザー距離計
こちらは超コンパクトですが、コンパクトにした分だけ機能が削られていてワンボタンしかなく、ピタゴラス測定はできないXiaomi ATuMan DUKA LS-1S。
Xiaomi ATuMan DUKA LS-1S 仕様
計測距離 | 0.03~40M |
---|---|
角度 | – |
ディスプレイ・バックライト | LCD・バックライト白LED |
レーザークラス | Class II |
レーザー波長 | 620~670nm |
レーザー出力 | <1mW |
防水・防塵 | – |
電源 | バッテリー180mAh・MicroUSB充電 |
サイズ | 8.6×2.2×1.6mm |
重量 | 28g |
超小型2019デザインアワード受賞 レーザー距離計
素早く距離、面積、体積を正確に測定します。
最大±2mmの高精度で正確かつ効率的な広い測定距離40M。
180mAh大容量バッテリー・満充電で約3,000回
M(メートル)・in(インチ)・ft(フィート)に切り替え可能。
バックライト付きの大型LCD。暗い場所でも計測した距離をはっきりと確認できます。
軽量28gのハンドヘルド設計により、持ち運び可能で軽量で測定に使用できます。
室内装飾、室内デザイン、建設分野で広く使用されています。
Xiaomi ATuMan DUKA LS-1S開封
箱もコンパクトでMicroUSBケーブル・落下防止用のストラップ・取説が入っていました。
手にとってみると機能が少ない分だけコンパクトなのでポケットに入れたことすら忘れる可能性大。
MUSTOOLと比べると厚みは半分ほどでかなりのサイズダウンです。
この小ささだったら気軽にどこにでも持ち歩けるますね、グッドデザイン賞も受賞したようです。
面積や体積は計測可能なようですが?やり方不明・・・ピタゴラス計測は不可でした。
取説
取説を見ても面積・体積が書いてない?やり方わからなかった。
アルミ合金筐体 コンパクト レーザー距離計
Xiaomiのレーザー距離計ほど小さくはないですが、コンパクトでピタゴラス計測も可能な高性能でアルミ合金筐体のレーザー距離計を紹介します。
MicroUSB充電で操作は3つボタンで角張ったデザイン。レーザーの出る側面の部分は面取りでシルバー光沢仕上げになっていて少しだけ高級感もあります。
M3 Digital 40M 仕様
計測距離 | 0.05~40M |
---|---|
角度 | – |
ディスプレイ・バックライト | LCD・バックライト白LED |
レーザークラス | Class II |
レーザー波長 | 635nm |
レーザー出力 | <1mW |
防水・防塵 | IP54 |
電源 | バッテリー200mAh・MicroUSB充電 |
サイズ | 約90x25x13mm |
重量 | 50g |
アルミ合金ボディ 多機能コンパクトな3ボタンレーザー距離計
多機能で、距離、面積、体積、ピタゴラスを正確、迅速、便利に測定します。
最大±2mmの高精度で正確かつ効率的な測定範囲40M。
20個のデータメモリにより、最新の測定値を自由に確認できます。
メートル(m)、インチ(in)、フィート(ft)の間で切り替え可能で、測定結果を読み取るのに便利です。
CNC機械加工、アルミニウム合金シェルは防塵およびIP54防水であり、屋外環境で使用できます。
バックライト付きの大型LCDは、暗い場所でも日付をはっきりと確認できます。
ハンドヘルド設計により、持ち運び可能で軽量な測定が可能です。
室内装飾、室内デザイン、建設分野で幅広く使用されています。
開封
付属品は落下防止ストラップ・MicroUSB・取説と、他のレーザー距離計と同じでした。
他のレーザー距離計と比べてみると↓Xiaomi(左)よりも少しだけ大きめで、こちらもポケットに入れておいても苦にならないサイズ。
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